昨年、公開から25周年を迎えたクエンティン・タランティーノ監督の「レザボアドッグス」。
僕がこの映画を観たのは公開から少し経ってからの18歳の頃だったと思う。
この映画がきっかけで僕はバイオレンス映画を観まくることになるのだが、
バイオレンス映画の金字塔と言っても過言でないこの映画。
これ以降の様々な映画に影響を与えたファッションや音楽、過激な演出や台詞まわし銃撃戦など
90年代以降レザボアドッグスのエッセンスを多分に取り入れた作品が多く作られた。
もちろん視聴者だってこの映画を見終わって平常心でいられる人はどのくらいいたのだろうか?
黒いスーツとネクタイに身を包み拳銃を構えてみたくなるのは自然なことだろう。
実際に僕は親父の冠婚葬祭用のスーツを拝借しエアガンを持って鏡の前に立ってみたことがある。
ジャッキー・チェンのカンフー映画やビーバップハイスクール同様、
男は映画の世界に入り込みやすい生き物なのだ。
そしてもう一つは映画の中で流れる70年代の音楽。
オープニングで流れるGeorge Baker Selectionの「Little Green Bag」。
曲の意味は僕には解らないが、まるで70年代の映画やドラマのオープニングを思わせる演出が
当時は懐かしくもあり、それがかえって斬新であった。
後に公開される「ジャッキーブラウン」のオープニングはまさしく70年代の映画みたいだ。
タランティーノ監督のやりたい方向性はレザボアドッグスの頃から決まっていたんだね。
というわけで十数年ぶりに「レザボアドッグス」を観てみたんだけど全く色あせてない。
新鮮な気持ちで観ることができた。
若い頃に感じた表面上のクールさとはまた違う、この映画が低予算で作られたというところにクールさを感じる。
テンポの良さやメッセージ性のないところがGOOD!
そしてまたじっくり音楽も聞きたくなってサントラを最近ハマっているLPで購入。
最後に僕の中で普通に生活して行く中で言ったことのない台詞ベスト5に入る言葉。
それは「クソったれ」。
本気で誰かに向かって言ったことありますか?
心の中では言ったことはあっても口に出して面と向かって誰かに言ったことのない言葉。
自分にはよく言ってますがね。
「このクソったれ!」
良い子はマネしないでね。バン!
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